SEECについて

SEECのすべてのプロジェクトはACROSSの会員で大学教員の塚本美紀さんが、

カンボジアの英語教育学会に参加し、そこでスタッフとして参加していたSokhom Leangさん(現在ACROSS理事、カンボジア在住)に出会ったことから始まります。

これをきっかけに教科書寄贈が始まり、奨学金プロジェクト、日本へのガンボジア学生招致

プロジェクトへと発展していきました。

以下はACROSS副代表理事塚本美紀さんによるこれまでの経緯の説明です。

カンボジアの教員とのネットワーク

私がACROSS会員数名と一緒に初めてカンボジアを訪れたのは2008年2月。CamTESOL(英語教育の国際学会)に出席した際に知り合った現地の教員より、カンボジアの教育事情を聴くことができました。内戦の影響は表面的にはすでに見えず、都市部は年々開発が進み、プノンペンには大型ショッピングセンターや高級自動車ディーラー立ち並んでいましたが、一歩裏通りに入って見える町の様子には、貧富の差の拡大がうかがえました。教育にも格差があり、学校に通わず観光客に花や野菜、魚などの物を売って家計を支える子どもたちの姿を目にしました。学校も不足しているし、あっても設備が充分でない、教員の給与が低いなど様々な問題があることを知りました。

Sokhom Leangさんと塚本美紀さん

教科書支援(2011年~2014年)

カンボジアの教員とのつながりから、セカンダリースクールの見学をさせていただく機会を得ました。授業が始まると1冊の教科書を2~3人の生徒で使っていることに気付きました。教科書を持たずに授業を受けている生徒がクラスの半数以上です。現地の教員によると、子どもを学校に通わせていても教科書を買うほどの余裕がない家庭や、教育の必要を感じていないため教科書を買い与えない保護者がいるとのこと。英語の教科書1冊が約100円で、ACROSSの予算規模で支援可能であることを知り、教科書支援のプログラムを立ち上げました。カンボジアの状況を説明しながら、同僚や知人に「100円でカンボジアの高校生1人が自分の教科書を持てます」と協力を求め、後にクラウドファンディングを利用して、4年に渡ってプノンペンにあるコンポンチャム州の4つの学校にのべ6000冊の教科書を届けました。

教科書贈呈式

奨学金支援

Batheay High Schoolのある地区のすべての学校に教科書を届け終えた時、カンボジア側で支援活動を支えてくださったBatheay High Schoolの校長先生から奨学金への資金提供を依頼されました。

 

カンボジアでは、学期内で何度か試験を行い、成績優秀者に少額の報奨金を与える習慣があり、その援助を希望されたのです。

 

ACROSSのメンバーの多くはお金を動機づけとして勉強させることに抵抗がある一方、現地で真に必要としている援助することに意味があるという意見もありました。奨学金支援は開始までにカンボジア側と何回もやり取りをし、お互いに異文化衝突も経験したうえでスタートしたプロジェクトで現在も続いています。

 

支援はこちらから。

奨学金のお礼の手紙を書くBatheay高校の生徒たち

カンボジアの大学生招待

学金支援を受けた生徒たちの多くが大学に進学しています。この大学生たちは、内戦を経て1993年に誕生した現在のカンボジアのこれからを担っていく力です。ACROSSは奨学金プログラムに加えて、過去に奨学金を受けてBatheay高校を卒業生し、進学した大学生を日本に招待するプログラムを始めました。

プノンペン在住のカンボジア人当会理事の協力を得て希望者を募り、書類審査ののち、skypeでの英語による面接をして招待する学生を決定します。2016年度は1名、2017年度からは2名の学生を日本に招いています。

北九州市民との交流会

日本・カンボジア交流プログラム

招待を受けたカンボジアの大学生は、北九州、京都、大阪、東京で学生や地元市民との交流を行ってきました。カンボジア紹介のプレゼンテーションを準備して、歴史・伝統文化・現在のカンボジア・自らの学生生活や夢などを真摯に語る姿が、日本の学生たちへの大きな刺激になっています。また、学校訪問中の交流や各地の観光など、カンボジア・日本両国の学生が共に時間を過ごすことで、お互いへの理解を深まりました。

更にこの交流プログラムに関わった日本の大学生が、カンボジアのBatheay高校を訪問することも実現しました。その折には、日本を訪問した学生たちが、日本での体験を話したり、日本の学生と一緒に日本文化を伝えたりしました。そんな先輩の姿に『自分も大学生になったらこのプログラムに参加したい』と、カンボジアの高校生の思いが繋がっています。

日本の学生との交流

私たちは、これからもカンボジアの教育をサポートし続けていきます。なお、この活動にはACROSS会員以外からも、広く支援者を募っています。